初心者だけど、ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析のどっちを勉強すべき?
その答えは、両方勉強すべきです。
ですが、どちらもスペシャリストになる必要があるわけではありません。
初心者は、テクニカル分析に特化してファンダメンタルズ分析は参考にする程度でいいです。
その理由を、解説していきます。
Contents
ファンダメンタル分析・テクニカル分析とは?
ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析はそれぞれ次のような分析方法です。
- ファンダメンタルズ分析:経済状況や金利、要人の発言などを元に分析
- テクニカル分析:価格や値動きを元に分析
この二つの分析方法はそれぞれ異なる特性を持っています。
なので、両方とも勉強してそれぞれの特徴を理解したうえでトレードを行う必要があります。
ファンダメンタルズ分析の特徴
ファンダメンタルズ分析は、経済状況や金利、要人の発言などを元に通貨の価格変動を分析します。
具体的には次のようなものが注目されます。
- 経済状況の変化
- 総理大臣の変化
- 金利の変化
それ以外にも様々な要因によって通貨の価格は変動します。
その変動を予測して通貨の売買を行うのがファンダメンタルズ分析です。
通貨の価格変動の要因は非常に幅広く、ファンダメンタルズ分析のみで投資をするのは難しいです。
例えば、トランプ政権設立(2017/1/20)からのドル円チャートを見てみましょう。
赤い縦線の位置からトランプ政権が始まりました。
こう見てみると、トランプ政権が始まってからはドル円チャートはレンジ状態で同じような価格帯を動いています。
ですが、トランプさんは非常にインパクトのある政策をうって注目を集めていました。
それなのに、通貨の価格変動はあまり大きくありません。
通貨の情勢が大きく変わったにも関わらず、蓋を開けてみたら大した変化はないのです。
このように、何か通貨の情勢が変わったとしても未来の価格を予想することは非常に難しいのです。
そのため、ファンダメンタルズ分析のみでトレードをすることも非常に難しくなります。
しかし、予測は難しいものの長期的な値動きの背景には通貨の情勢が深く関係しています。
そのため、長期的なトレードをする場合にはファンダメンタルズ分析は必要不可欠なのです。
なので、ファンダメンタルズ分析でトレードする人は刻一刻と変わっていく通貨情勢に常に気を配りながら、長期的なトレードをしています。
テクニカル分析の特徴
テクニカル分析は、価格や値動きを元に分析をする手法です。
現在起きている値動きのパターンから将来の値動きを分析してトレードする手法になります。
例えば、この値動きの後は価格が上昇しやすいので買う、などがあります。
代表的なテクニカル分析手法には、ダウ理論やチャートパターン等があり、数えきれないほどの手法が存在しています。
ダウ理論に関しては以下で解説しています。
ネット上で見かけるFXで収益を上げている人の多くはこのテクニカル分析を使っています。
その理由は、ファンダメンタルズ分析と比較して短期的な値動きの予測を立てるため、短期的に大きな収益を上げることができるので、人気が高いからです。
デイトレやスキャルピングといった短期間でトレードをする場合はテクニカル分析がほとんどです。
ですので、多くの人が想像しているFXのトレードというのはテクニカル分析だと思って間違いないでしょう。
テクニカル分析とファンダメンタルズ分析を組み合わせよう
私は、テクニカル分析を主軸にしてファンダメンタルズ分析を補助的に使うのをおすすめしています。
テクニカル分析をする場合は、基本的にはファンダメンタルズ分析はそこまで重要になりません。
ファンダメンタルズ分析を全くしないという人もいるくらいです。
しかし、ファンダメンタルズ分析は以下の理由においては重要になります。
- 長期的な方向性をとらえることができる
- 価格の急変動のタイミングが事前にわかる
長期的な方向性をとらえることができる
通貨に対して大きな影響を与える事件があった時など、場合によっては通貨の長期的な価格変動がわかりやすい場合があります。
例えば、リーマンショックの後のドル円チャートを見てみましょう。
アメリカで起きた問題だったので、わかりやすく円高ドル安になっています。
こういう場合は、売りトレードをする方が勝ちやすいです。
このように、明らかに方向性が定まるイベントがあった後は、一定方向に値動きが進むこともあります。
ですので、世界情勢などに気を配りながら、その方向性が見える場合は、それに従った方向にトレードすると成績がよくなります。
ただし、先ほどのトランプの例のように方向感が出ない場合もありますので、その見定めが難しいところではありますが、参考にできるファンダメンタルズの情報を常にインプットすることは重要になります。
価格の急変動のタイミングが事前にわかる
テクニカル分析する際に最も気を配るべきファンダメンタルズ分析の内容は指標発表です。
例えば、ドル円の場合、雇用統計という毎月アメリカの雇用情勢を発表するタイミングや、FOMCというアメリカの金融政策を決める会合の方針発表等がそれにあたります。
発表のタイミングは決まっており、経済指標カレンダーやFXの取引業者のニュース等で確認することができます。
雇用統計やFOMCのような重要な経済指標発表のタイミングは非常に短時間に大きな値動きが発生する場合があります。
ですので、その時間の前にポジションを持っていると大きな値動きに巻き込まれる可能性があり危険です。
また雇用統計やFOMCの当日は、発表時に値動きが大きくなる可能性があるため、取引が薄くなる傾向もあります。
大きな値動きに巻き込まれるのは非常に大きなリスクを伴いますので、トレードをする前に必ず経済指標がないか確認することはとても重要です。
経済指標発表のタイミングを知ることで、価格の急変動を事前に知り、テクニカル分析に応用していきましょう。
結論:テクニカル分析を主軸にファンダメンタルズ分析を参考にしましょう。
テクニカル分析は短期間の値動きを予測することで収益効率が高い手法です。
ですが、ファンダメンタルズ分析を参考にすることで、より収益効率を上げたり、大きな値動きのリスクから身を守ることができます。
ですので、テクニカル分析だけでなく、ファンダメンタルズ分析も勉強して、両方を使えるようになりましょう。
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