エントリーしたらすぐ逆行してしまい、いつかプラスになると信じて待っていたが、逆行は止まらず大きなマイナスになってしまった。
これで資金のほとんどがなくなってしまった。。。
これは、損切の重要性を知らない初心者が陥りがちなミスです。
FXをする上で、損切というのは資金を減らさないために最も重要なテクニックです。
ですが、損失を避けたいという気持ちは人間の心理的に必ず働きます。
なので初心者は損切ができないのです。
損切ができないトレーダーはFXで勝つことができません。
この記事を読んで、損切が実践できるようになりましょう。
Contents
損切の重要性:損切をしないとFXでは勝てない。
FXというのは、基本的に損小利大といって、損が小さくて利益が大きくないと勝てません。
なので、損失を小さくするために損切をしなければ勝つことができないのです。
これが損切が重要である理由です。
例えば、勝率60%で利益が最大1000円取れる手法について考えてみます。
最大の損切幅を、500円(青)・1000円(赤)・2000円(黄色)と変えてみるとその収益のグラフは以下のようになります。
このように、利益に対して損失が大きくなるほど、収益が悪くなってしまいます。
利益の2倍の損失が出る損切幅2000円の場合は収益がマイナスになっています。
ここからも、損切をして損失を小さくすることが重要なことがわかります。
大きな損失を受けるとリカバリーが難しくなる
大きな損失を受けるとその損失分をリカバリーするのは難しくなります。
損失の額が大きければ大きいほど難しいです。
その理由は以下の二つです。
- より大きな利益を出さないといけなくなるから
- ロットをはれなくなるから
FXではロットを変えずに大きな利益を出すには大きいな利幅をとる必要がありますが、大きな利幅をとるのはより難易度が高くなります。
なので、大きな損失をリカバリーするために大きな利益を出すのは難しいのです。
なので、損切をして損失を小さく抑える方が難易度が低く利益を上げられます。
また、大きな損切をすると、資金が減りはれるロットが小さくなってしまいます。
ロットが小さくなると、大きな利幅をとらないと損失をリカバリーできなくなるため、難易度が高くなります。
なので、大きな損失を受けないようにすることが重要なのです。
だから、損切をしっかりとして損失を小さくする必要があるのです。
FXは値動きを100%予測することはできない
損切が重要なもう一つの理由は、値動きを100%予測することができないからです。
FXでは過去の値動きと同じパターンが今も起こる可能性がある、というのを根拠にトレードします。
裏を返せば、同じパターンが起こらない可能性も十分にあるのです。
つまり、勝ったり負けたりします。
そのなかで、トータルの勝ちの金額がトータルの負けの金額より大きければ勝ちなのです。
値動きを100%予測することができないので、予測が外れたら損切をする必要があります。
FX初心者は損切することが心理的に難しい
損切をするというのは、お金が減るのを受け入れるという行為です。
日常生活で無条件にお金を減るのを受け入れるということは起こりません。
なので、心が抵抗するのです。
だから、初心者は損切することが心理的に難しくなります。
損切の時に起こる心理的な抵抗は次のようなものがあります。
- マイナスを受け入れたくない
- さっきまでプラスだったからマイナスで終わりにしたくない
- 前回のトレードの負け分を取り返すまで引けない
これらはどれも強烈な心理的な抵抗です。
この心理的な抵抗に打ち勝つための、損切の目安と損切のコツを解説していきます。
勝てるトレーダーの多くはこのような実践的なテクニックを使って心理的な抵抗を打ち破っています。
FX初心者が実施すべき損切の目安
FX初心者が実施すべき損切の目安ですが、トレードの根拠が崩れた時です。
根拠が崩れた時というのは具体的に言うと次のようなものがあります。
- トレンドが根拠:トレンドがなくなった時
- ラインの反発が根拠:反発したところを抜けた時
それぞれについて解説していきます。
トレンドが根拠のトレードの損切目安
トレンドが根拠のトレードの損切の目安はトレンドがなくなった時です。
エントリーするときに考えていたトレンドの根拠がなくなったら損切をします。
例えば、ダウ理論の上昇トレンドの場合は、高値安値が切り下げた時。
下の画像の赤点線を抜けた時ですね。
移動平均線の上昇トレンドの場合は、移動平均線のした抜けや、移動平均線が横向きになった時。
このようにエントリーの時にトレンドの根拠としていたものが崩れた時は損切をしましょう。
ダウ理論と移動平均線自体の詳細ついては以下の記事を参考にしてください。
ラインの反発が根拠のトレードの損切目安
ラインの反発が根拠のトレードの損切目安は、反発したところを抜けた時です。
例えば、次の画像のように長期足のレジサポ転換した部分で短期で反発を確認してエントリーした場合は、支持線のラインを下抜けたら損切をしましょう。
とにかく根拠が崩れたら損切
このように根拠が崩れたら損切を行います。
上に挙げた以外にも、オシレータ系で売られすぎのシグナルで買ったら買われすぎのシグナルで損切する等、とにかく、根拠が崩れたら損切をします。
これが損切の目安になります。
FX初心者が実施すべき損切のコツ
初心者が心理的な抵抗に打ち勝つための損切のコツを次にあげます。
- 絶対に逆指値を入れる
- 逆指値を設定した位置からずらさない
- 損切はコストと考える
それぞれについて解説していきます。
損切のコツ:絶対に逆指値を入れる
絶対に逆指値を入れましょう。
逆指値とは、価格を指定してその価格になったら自動的に損切が行われる決済方法です。
初心者が損切を成り行き注文で行うと、心理的な抵抗のせいで損切するかどうか悩んでしまいます。
そのため、自動的に損切を行われるように設定しておくことで、心理的な抵抗の影響を無くすことができます。
これがコツの中でも一番大事になります。
また、相場の急変動にも対応できる点で逆指値を入れることは重要です。
FXでは時々、相場の急変動が起こります。
例えば、金利変更の話が急に出たとか、大地震が起きたとか、理由は様々です。
相場の急変動が起きた場合、逆指値注文を入れておかないと気づいたら莫大な損失を抱えていたということになりかねません。
なので、絶対に逆指値を入れましょう。
損切のコツ:逆指値を設定した位置からずらさない
逆指値を設定した位置からずらさないでください。
これは、初心者がよくやってしまうミスで、エントリーしたときは逆指値をしっかり入れていたのに、逆指値の価格に近づくと損切をしたくないからより遠くへ逆指値を移動させてしまいます。
心理的な抵抗の影響でそうしたくなってしまうのです。
ですが、損切ずらしは絶対にやめましょう。
逆指値を入れる意味が全くなくなってしまいます。
応用編で、損切が小さくなる方向へ逆指値を動かすことや、トレーリングストップをすることは戦略としてありです。
初心者は難しいかもしれませんので、全く動かさない方が心理的な抵抗の影響を受け辛く損切を正しく実施できるのでおすすめです。
トレーリングストップについては以下の記事で簡単に説明しています。
損切のコツ:損切はコストと考える
損切はコストと考えましょう。
この考えができたら結構プロ級です。
コストと考えることによって、損切をずらそうと考えることはなくなります。
損切をコストと考えるというのは、損切金額を支払うことによって利益を得ていると考えることです。
お店とかでも、品物を1000円で仕入れて、2000円で売ります。
1000円はコストになります。
FXでも同様に、損切1000円を支払うので、代わりに2000円稼がしてくださいという気持ちでエントリーするのです。
損切をずらしたら、当初のコストよりも大きくかかってしまって下手したら利益額をコストが上回ってしまうかもしれません。
3000円で仕入れて2000円では売りませんよね?
このような、考えを持つことによってトレードで損切をずらすことはなくなります。
結論:損切は重要なので、逆指値を絶対に入れましょう
FXでは損切がすごい重要になります。
特に初心者は心理的な抵抗の影響を受けやすいので、自動的に損切してくれる逆指値の力を借りましょう。
FXでは損小利大にすることで勝てるようになります。
ただし、それを実行することは難しいです。
ですが、損切をしっかりと行って損を小さくしていけば、おのずと損小利大に近づいていきます。
初心者のうちから損切の癖をしっかりつけて、資金を無くさない力を身につけましょう。