利を伸ばそうとしてもなぜか早く利食ってしまう
チキン利食いはどうやって直せばいいんだろう?
このような悩みを解決するのがフィボナッチリトレースメントです。
フィボナッチリトレースメントは、エントリーのルールに組み込んでいる人や、利食いや損切の価格を決める目安にしている人などがいて、様々な使い方をされています。
フィボナッチリトレースメントを使った利食いは、チキン利食いを対策できるだけでなくトレードをよりシンプルにすることができます。
なので、多くのエントリールールに対して、有効に応用することができる非常に優れたツールです。
Contents
フィボナッチリトレースメントとは?
トレンド中は、一方向にずっと進むわけではなく、進行方向と逆方向に小さく押したりや戻したりします。
このことを英語で言うと”リトレースメント”といいます。
押しや戻しが、フィボナッチ比率に従うことが多いので、フィボナッチ比率で押し目買いをしたり、戻り売りをしたりします。
フィボナッチ比率に従って押し目買いや戻り売りをすることをフィボナッチリトレースメントといいます。
また、チャートにフィボナッチ比率を表示するツールがあり、そのツールをフィボナッチリトレースメントといいます。
次の画像の黄色い線がフィボナッチリトレースメントです。
フィボナッチリトレースメントを利食いに使う = リスクリワードレシオが一定
フィボナッチリトレースメントを利食いに使うことでものすごく大きなメリットがあります。
それは、リスクリワードレシオが一定になることです。
例えば、次の画像のようにフィボナッチリトレースメントの比率を100%と200%で設定した場合、
エントリー位置を100%、損切位置を0%と設定し、200%の位置で利食うことでリスクリワードレシオが1になります。
つまり、損失と利益が同じ額になります。
例えば損失が1万円だったら利益も1万円になります。
例えば、300%で利食うルールにすればリスクリワードレシオは2になります。
毎回損失に対して2倍の利益が取れます。
フィボナッチリトレースメントに合わせて指値で決済すればチキン利食いの心配もありません。
このように、フィボナッチリトレースメントを使うことでリスクリワードレシオを一定に保ちながらチキン利食いを防ぐことができます。
リスクリワードレシオが一定になるメリット
リスクリワードレシオが一定になるとメリットがあります。
それは、利益が勝率だけに依存するようになりトレードがシンプルになるからです。
利益は勝率とリスクリワードレシオから決定します。
そのため、トレードは勝率とリスクリワードレシオを高い数値に保つことで利益が出る仕組みになっています。
しかし、勝率もリスクリワードレシオも、トレードごとに繊細に変化してしまうので、なかなか高い数値を保つことは難しいです。
一方、リスクリワードレシオを一定以上の高い数値で固定することで、勝率の高いエントリーポイントでエントリーできれば利益を上げられるというシンプルなルールにすることができます。
ルールがシンプルなので、検証もやりやすく、トレードの再現性も高くなります。
特に、リスクリワードレシオはチキン利食いや損切ポイントずらし等、心理的な要因によって大きく変動しやすいので、リスクリワードレシオが固定されていることは非常にメリットが大きいのです。
エントリーはどんな手法でもOK、決済はフィボナッチリトレースメント
エントリーはどんな手法でもOKです、ご自分が現在使っているエントリー手法に合わせて使ってみてください。
ポイントは、決済のフィボナッチ比率を固定して、その比率で利益が出る勝率のエントリーポイントのを探すことです。
例えば、200%の場合、利益と損失が1:1なので、勝率が50%よりも高ければ利益が出ます。
300%の場合は、利益と損失が2:1なので、勝率が33.3%よりも高ければ利益が出ます。
リスクリワードレシオと勝率に関しては以下の記事で解説しているので参考にしてください。
フィボナッチリトレースメントで決済すると気づくトレードのコスト感覚
このようにして、フィボナッチ比率を固定して、利益が出る勝率のエントリーポイントを探すと気づくことがあります。
それは、いかに損失の小さなところでエントリーすることが重要になるかです。
例えば損失が50pipsのところでエントリーし、300%で利食うとしたら100pipsとらないといけません。
一方、損失が5pipsのところでエントリーし、300%で利食うとしたら10pipsだけとればいいのです。
FXのトレードでも、商売で利益を上げるのと同じように、コスト(損失)をいかに下げて利益をとるかという視点を持つべきなのです。
また、いっつも半額セールをしていたら利益が上がりません。
ですので、チキン利食いをしていたら利益は上がらなくなってしまうのです。
なので、コスト(損切)と利益を適正にすることは重要です。
コストと利益というのはトレードで言うリスクリワードレシオですね。
なので、リスクリワードレシオを一定であることはとても意味があるのです。
また損切額を一定にするようにロットコントロールをするのがおすすめです。
ロットコントロールの参考記事を置いておくので参考にしてください。
フィボナッチリストレースメントから考える、様々なトレード手法のコスト感覚
恐らく、いろんなところでトレード手法を紹介している人がいます。
そして、この人たちの紹介するトレード手法で勝てずにいる人もいるでしょう。
そのトレード手法を使う際にこのような、コストと利益の感覚を持っていたでしょうか。
おそらく、有効なトレード手法であれば、コストが小さく利益が伸びる個所でエントリーして最大限利益をのばし、最小限のコストに納めているはずです。
そういった視点で見てみると何か突破口があるかもしれませんのでぜひ試してみてください。
フィボナッチリトレースメントを使ったトレード手法の例
私が使っているフィボナッチリトレースメントを使ったトレードは、レンジ上下限からの逆張りエントリーして決済を200%で行う手法です。
レンジを4時間足で見つけ、15分足で上限へ向かう上昇の勢いがなくなったと感じたらエントリー、レンジ上限の上に逆指値、フィボナッチリトレースメント200%に指値を置いて放置です。
下限でもOKですし、1時間でレンジを見つけたら5分でやってます。(日足なら1時間)
レンジの判定は20MAが横這いになって、上下限がそろって来た時にします。
ざっくりとしか説明しない理由は、別にレンジでなくてもフィボナッチリトレースメントは有効なので、お手持ちの手法に合わせた方がやりやすいかなーと思っているからです。
結論:フィボナッチリトレースメントでチキン利食いがなくなる
フィボナッチリトレースメントを使って指値で決済してしまえばチキン利食いがなくなります。
また、リスクリワードレシオを一定に保てるメリットも大きいです。
ですので、決済にフィボナッチリトレースメントを導入するのはおすすめです。
検証して使えるか試してみてください。
たとえ使えなくても非常に学びが大きいと思います。